絶対に離婚する!
Mさんから、私に連絡が来ました。
事情を聞くと、夫の携帯を見てしまったらしいのです。
その中身は浮気相手と思われる女性とのやり取り。
誰が見ても完全にクロ…
彼女は浮気の証拠を集め、慰謝料をふんだんに2人から取ろうという計画を立てました。
水面下で探偵を雇い、決定的な証拠がいとも簡単に集まりました。
彼女はあくまで冷静でした。
いや、冷静を装い、行動していないと心が持たなかったのだと思います。
子供2人もまだ小さく気丈に振る舞う姿が余計にいたたまれない気持ちになりました。
彼女の夫は経営者で実力もあり、数億を稼ぐような人物です。
ホステスを囲い、タワーマンションを借りてほとんどの生活の基盤はそこになっていたようです。
家に帰って来なかったのはそのためでした。
これからの生活の保障と慰謝料を請求するために彼女は探偵から集めた証拠写真と共に話し合いの場を持ちました。
夫は悪びれる様子もなく
「もう、愛情はない。」
「離婚して欲しいと思ってる。」
「住むところの確保と生活水準を下げないくらいの生活費は毎月渡す。」
「彼女のことを愛してる。離婚してくれ。」
Mさんは言葉を失くしました。
私は、彼女から連絡が来て、探偵を雇い、話し合いの場に着くまでの間ずっとサポートしました。
話してる内容と表情を注意深く観察し、言葉の裏にある彼女の本心がどこにあるのか?
それが彼女から出てくるまで待ちました。
周りに相談するも
「証拠を集めたところで何になる?」
「お金さえ持って帰って来たらそれで良くない?」
「男はみんな浮気する生き物」
他には
「そんな男許せない、さっさと別れろ。浮気は病気と一緒でずっとするよ。」
そんな言葉が彼女をまた傷つけたのです。
私は彼女の本当の気持ちに気づかせるためのアプローチをしました。
「全部気の済むまでやったらいいよ。ただし、どんな結果になってもいいと思える覚悟があるのなら。」
と彼女に告げました。
そして、探偵を雇い、証拠を突きつけましたが、まさかの夫から離婚して欲しいと言われたのです。
一見、なんの解決もしないように見えたここからが勝負でした。
私はとにかくMさんの被害者意識を助長しないように寄り添いながら、幼少期からの心の癖を洗い出しました。
経験した人なら痛いほどわかるかもしれませんが、被害者意識は必ずあります。
被害者意識は、自分で自分の気持ちを受容してあげながらも手放さないと自分が一番しんどく辛いのです。
こういう出来事が起こる時、必ずどこかに歪みが出来ていて、それに気づかないフリをすると、それは大きな事件になります。
その歪みが幼少期からの癖なのです。
誰も悪くない。
そうしないとしんどかったよね。
自分を守れなかったよね。
丁寧に寄り添いながら見ていった結果、彼女自身を幸せにすることだけに集中してもらいましま。
そうすることで、どんどん表情が穏やかになりました。
笑える時間も格段に増えました。
夫の行動も気にならなくなった時、気がついたら夫はずっと家に帰るようになったのです。
彼女の気持ちは最初から「夫とやり直したい」その一心だったのです。
本当は今までの自分との関係性をやり直したい。
そういうことなのだと思います。
自分の気持ちと行動が一致した時、最善の結果になる。
そう信じて生きて行ける人が1人でも増えたらいいなと思い、私は活動しています。
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